飛蚊症について

飛蚊症について
現在、眼科を訪れる患者の10人に1人はこの生理的飛蚊症で、もっとも数が多いといわれます。 しかし、飛蚊症の自覚はしていても、医者に行かない人も相当数いるので、実際の飛蚊症の患者は想像以上に多いと思われます。
ここでは飛蚊症についてご紹介いたします。
飛蚊症の症状 | 飛蚊症の原因 | 飛蚊症の治療方法 | 飛蚊症と白内障

飛蚊症の症状

飛蚊症とは、視界に糸くずや黒い影、蚊のようなものが見え、視点を変えるにつれそれが動き回るように感じる眼の病気です。明るい場所で白いものや空を見た場合によく見え、多くの場合加齢により自然発生します。飛蚊症自体は目の機能に問題はありませんが、網膜剥離の初期症状や糖尿病網膜症の症状として現れることもあるので、眼科での検査をお薦めいたします。

飛蚊症の原因

年齢的な変化に伴う飛蚊症
多くの患者の飛蚊症は後部硝子体剥離に伴うものです。硝子体とは眼の中を満たしている透明なゼリー状の物質です。若い頃は誰でも硝子体が眼の中にいっぱい詰まっていて網膜(目の内面を覆う光を感じる大事な膜)にくっ付いています。しかし、年齢をとるに従い、硝子体のゼリーは縮んで網膜から離れ、水に置き換わってきます。これを後部硝子体剥離といいます。もともと透明な硝子体ですが、縮んでくるとどうしても濁りが生じます。特に網膜に強く付いていた所(視神経乳頭など)には強い混濁が残ります。そうした濁りが眼の中でゆらゆら浮いているとその影が網膜に映り、飛蚊症の原因となります。
病気の兆候である場合
目の内部を満たす硝子体は通常ゼリー状だが、加齢により一部が液状化し、 ゼリー状の硝子体が眼球の動きに連動して移動するようになる。 その際硝子体に網膜が引っ張られると、裂け目(裂孔)ができることがある。 裂け目から水が入ると網膜がはがれ、網膜剥離となる。
裂け目ができた状態では飛蚊症を生じることがあります。 網膜がはがれると視野が狭くなり、剥離が網膜の中心部(黄斑部)に及ぶと急激に視力が低下します。最悪の場合は失明してしまいます。

飛蚊症の治療方法

飛蚊症は硝子体を手術で切除することにより理論上は消失し治療する事が出来ます。しかし硝子体手術は手術が難しくリスクが高いため、日本の眼科医が飛蚊症のみに対し手術を行うことは殆どありません。 海外ではFOV手術という飛蚊症患者を対象にした手術が行なわれています。ただし、その治療効果などには「うまくいかなかった」「前より悪化した」といったトラブルの証言があり、軽率に海外に手術などの治療を受けに行くのはお勧めできません。但し、これらの手術はFOV手術ではなく、技術的には日本でも受けることが可能ですが難しい硝子体手術です。

飛蚊症と白内障

白内障は眼の中にある水晶体の濁りで、硝子体の濁りである飛蚊症とは関係ありません。どちらも発症する年齢が似通っており、飛蚊症で眼科にかかったら、白内障があると診断されることが多いためそう思われがちですが実際は違います。
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