緑内障について

緑内障について
日本では、以前は40歳以上の人の30人に1人が緑内障であるといわれていたが、2000年の調査からは40歳以上の17人に1人、2003年には40歳以上の20人に1人が緑内障であるという結果が報告されています。患者数は年齢とともに上昇し40歳代では2%であるが70歳代になると10%を越えます。
日本国内で治療中の患者は約30万人(厚生省患者調査2002年)。潜在患者数は400万人以上ともいわれています。
白内障と緑内障の関係 | 緑内障の症状 | 緑内障の治療方法 | 緑内障の患者

白内障と緑内障の関係

文字が似ていますが、白内障と緑内障は違った症状の病気です。白内障は、眼の水晶体がにごってしまうのに対し、緑内障は視神経が障害を受けることで起こる目の病気です。 しかし全く関連していないわけでは有りません。
過熟白内障では、水晶体は膨隆し、前方にせり出てくるため前房が浅くなり、 狭隅角による緑内障発作を起こすケースがあります。 また、水晶体皮質が融解し、そのくずが房水の出口(隅角)に目詰まりを起こして、 眼圧を上げて、緑内障を起こすケースがあります。

緑内障の症状

緑内障とは目に入ってきた光の情報を脳に伝える視神経が障害を受けることで起こる目の病気です。緑内障は日本人の中途失明原因の2位で、毎年約2000人もの方が緑内障で視力を失っています。 緑内障には大別して2種類があります。開放隅角緑内障と閉塞隅角緑内障と呼ばれるものです。
緑内障は治療が難しいため、進行を遅らせる措置を行うのが一般的です。
開放隅角緑内障
開放隅角緑内障とは、長い時間をかけてゆっくりと進行し、多くの方は非常に悪くなるまで自覚症状は少ないため、発見が困難です。 視野異常(暗点が生じたり、特定の位置が見えない等)が起こり、最後は失明に至ります。
閉塞隅角緑内障
一方、閉塞隅角緑内障は房水の排水溝が急にふさがって眼圧が急激に上がり、急激な頭痛・眼痛・視力障害・嘔吐・吐き気・霧視・虹視など激烈症状が起こり一夜で失明してしまうことが有ります。

緑内障の治療方法

現在の緑内障治療は眼圧を下げることを基本としています。具体的に眼圧を下げる治療方法として点眼薬、内服薬、点滴療法、レーザー手術、外科手術があり、発症初期の視野欠損が小さい場合は点眼薬により眼圧を下げて経過を追うといった治療法法もあります。しかし、点眼薬による眼圧下降には限界があります。初診時より大きな視野欠損がありすぐに眼圧を下げなければいけない場合や点眼治療にもかかわらず進行する場合には外科的手術を含む点眼以外の治療が必要となります。現在の医学では、失った視野を取り戻す方法は無いとされています。

緑内障の患者

最新の調査によると、40歳以上の「17人に1人」の割合が緑内障であることがわかりました。しかも眼圧高めの人だけでなく、正常域の人でも緑内障を発症している人が多いのが特徴です。 しかし治療を受けている人がわずか2割程度しかいません。残りの8割の人は緑内障が未発見のまま放置されているのが現状です。緑内障は症状が出ていてもなかなか気づかないことが多く、そのために受診が遅れ、気づいたときには症状が進んでしまうということは少なく有りません。 緑内障を早期に発見治療するためににも定期的に眼科での検査を受けましょう。
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